驚愕の白レンズはPROレンズ以上の写り|M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PRO

OM SYSTEMから発売された白レンズってどうなの?

価格が高額すぎる。だけど存在が氣になって仕方がない。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを持っていて新たに白レンズを加えたい。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROと比べてどうなんだろう?

こんな悩みはないでしょうか。

本記事ではM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROの特徴を詳しく述べます。

最後まで読んでいただくとM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROの実力が理解できます。

  • M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROを購入すべきかがわかる
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROとの違いが理解できる
目次

マイクロフォーサーズ用に設計された完全メーカーオリジナルレンズ

OM SYSTEMは2021年にオリンパスから分離独立。

マイクロフォーサーズカメラとレンズの開発販売を専業とする独立系カメラメーカーとなりました。

分離独立時は親会社から切り離され、一時は風前の灯とも揶揄されていた時期もありました。

しかし裏面照射型センサーを搭載したOM-1の発売を皮切りにOM SYSTEMの名前は急上昇。

カメラ名はOLYMPUSを残すべきという一部ユーザーの強い要望もありました。

マイクロフォーサーズの実力が認められるに従いOM SYSTEMの名称も徐々に浸透し始めます。

分離独立後に発売されたレンズはレンズメーカー製のOEMだという声もあり、

OM SYSTEMからはオリジナルレンズが今後販売されないだろという不満もありました。

同じデザインでいて欲しいという点がユーザー目線

しかしカメラ・レンズの開発から販売まで要する期間は2~3年とも言われ、

分離独立から4年が経過した2025年以降はオリジナル製品の販売が始まると期待がありました。

今回発売されたM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROは完全メーカーオリジナル。

大きさは100-400mm F5.0-6.3 IS IIに近い
フードはPLフィルター枠が装備
アルカスイス雲台に対応

それまで販売された望遠レンズ群はレンズメーカー製OEMと酷評を受けてきただけに、

本レンズ販売は今後OM SYSTEMオリジナル製品が続々登場する大きな転換期に差し掛かった。

そうとらえることもできます。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROに次ぐ白レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROはM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROに次ぐ2本目。

白色は太陽光の光熱や夏の灼熱からレンズを守るとされています。

つまりさまざまな熱によって影響されるレンズ膨張を防ぐ効果があるからです。

そのため本レンズはこだわり抜いた証と捉えることもできます。

OM SYSTEMが繰り広げているPOP UP PLAZAは新製品を実物を手にしてもらう大きなイベント。

過去開かれたPOP UP PLAZA大阪で実際にM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROを手にします。

POP UP PLAZAではレンズ設計に関わった技術者も同席。

製作に当たる熱いメッセージを直接聞くことができました。

50-200mmレンズとしてはフォーサーズ時代にF2.8-3.5という高級レンズが発売されていた。

この画角をマイクロフォーサーズとして登場させて欲しいというユーザーから要望があったこと。

35mm換算で400mmの大口径ズームレンズを1kgを目処とする重量制限を開発目標であった。

実際的な開発裏話はとても参考になるね!

開発時に様々な課題を乗り越えなければならなかった裏話をPOP UP PLAZAで聞くことができました。

技術者の前にはM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROの縦割りモデルが鎮座。

設計に関して重量制限をクリアするための工夫やレンズ配置など懇切丁寧な説明は涙ものでした。

新たに誕生した白レンズはもちろん他のPROズームレンズとしては大振りですが、

大口径で400mmを担保するレンズとしては超小型な設計であることがわかります。

カメラに装着して持った感じは「えっ?こんなに軽いの!」が実感できるから驚き。

PLフィルター枠をフードに設けたことでフィルター操作も楽に行えます。

マウント側に設けられたスイッチ類はいかにもPRO中のPROレンズを彷彿させます。

持った瞬間「PROレンズの域超えてる」がわかる

レンズ周辺に設けられたFnボタンは近接撮影直後、瞬時に無限遠撮影する切替が便利だとか。

黒丸ボタンがレンズ用Fnボタン
ズームリング近くに集約されたスイッチ類

とにかく至れり尽くせりの仕様にレンズ開発に要した期間と労力がにじみ出てきています。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROをすでに持っているユーザーなら、

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROを買わない理由は無いでしょう。

驚くべきファインダーの見え方

いくらPOP UP PLAZAで実演を繰り広げられても、やはり実写は経験したいところ。

筆者は早速M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROを携えて東北の紅葉撮影に向かいました。

紅葉撮影の前に太陽とススキをモチーフに撮影するも、ファインダーを除く瞬間から目からウロコ。

とんでもなく見えすぎる映像美に撮る時間も忘れるほどに。

正直、ファインダーの映像が美しすぎるのです。

この見え方何処かで経験したような・・・

そう!

同じくPROレンズを使用した際に経験した単焦点F1.2レンズと同じ映像美を思い浮かべました。

見え方が美しすぎるというのはF値で語るのではなくT値で語るのがベターなのでしょう。

レンズというガラスを通さず見える画像。

そう言い換えても不思議ではない位の見え方。

目で見て美しい画像と思えるなら撮影後の映像はもっと素晴らしいに決まっている。

当然と言えば当然ですが、メーカーの力作である超高級白レンズの実力は撮影前にわかるからスゴイ!

クリアさを通り越した写真の美しさは、いつまでもファインダーを眺めていたいほど。

手持ちで使える超望遠

マイクロフォーサーズのレンズはセンサーの小ささの恩恵を受けて超望遠レンズも手持ちが普通。

この考え方はM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROにも適合します。

当然ながら超高級レンズならではのテレコンバーター装着は当たり前の標準仕様。

MC-20を装着すれば35mm換算800mmレンズの出来上がり。

F値は2段分下がるといえど、 5軸シンクロ手ぶれ補正時 7.0段補正が威力を発揮します。

三脚不要で手ブレゼロ。

F2.8, SS1/1250, ISO200
F8.0, SS1/60, ISO200
F2.8, SS1/250, ISO200

ここまで撮影に集中できるレンズはマイクロフォーサーズを置いて無いでしょう。

ホームページに記載されたMTF曲線ではやや解像度低下なのかと疑いましたが、

実写性能でここでま納得させられてはMTF曲線とは一部の理論でしかないと断定させられました。

写真は理論ではなく写真そのもので決まる

POP UP PLAZAで技術者が実写性能を重視した設計になっていますと言っていた言葉に納得。

ファインダーの見え方からして数値で見る結果と、実写で見る映像美にこれほど差があるとは驚きです。

結局レンズとはすべて実写性能で決まると言い切ってもいいと断言します。

ファインダーで驚き、手持ち撮影でビックリ、実写性能で納得。

三拍子揃った高級レンズは使えば使うほど、あらゆる疑いが晴れていくからたまりません。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROはもう不要なのか?

筆者はM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROの登場で一つ疑問がありました。

果たしてM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROはもう不要なのか。

その疑問を解決すべく紅葉撮影にはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROも持参。

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROで撮った場合。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROで撮った場合それぞれ比べてみたのです。

もちろんM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROはレベルを遥かに凌駕。

一方でM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROも負けていません。

映像美という意味ではM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROも十分美しい。

ではM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROの必要性とはなにか。

まずM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIとの相性が最高だという点。

40mmを境に連続使用できる大口径レンズの存在は50mm始まりよりも意義が大きい。

また望遠側150mmを上限としている点も存在価値に値します。

それは同じ大口径レンズながらM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROの小ささが目立つから。

マイクロフォーサーズのお家芸である小ささと携帯しやすさは大きなアドバンテージ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROだけ見ればレンズは大きいと感じるものの、

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROと比較すればとても小さい大口径レンズ。

この小ささが最大のアドバンテージと言えるでしょう。

大口径かつ映像美を最大限に求め持ち歩きが優先ならM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROは選択肢から外せません。

比較使用して初めて違いが分かる

むしろM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROの選択しかないのです。

手ブレシンクロ補正が付与されていなくても望遠150mmならボディ内手ブレ補正で十分。

だからM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROがディスクなどはありえないのです。

ましてやM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROに置き換わる理由はどこにもありません。

小ささが最大のメリット。

それがMFTの強みだからです。

すでにM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROを持っているなら、

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROを追加購入することを強くオススメします。

また投資価格で厳しいと感じるなら無理をせずM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO一択。

それほどまでにM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROは貴重な存在です。

ややPROレンズと違う使い勝手

M.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROは一般的なPROレンズとは異なります。

筆者が一番困ったと感じたのはAFからMFへの切替。

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROならフォーカスリングにMFクラッチが装備。

これを前後するだけで簡単にAF→MF、MF→AFへの切替が可能です。

ところがM.ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8 IS PROには中央部に集約された機能。

ファインダーを覗いたままの作業という感じではありませんでした。

AFからMFへの切替はさほど頻繁に行うことはありませんが、

いざというときに使い勝手が違うと戸惑いを覚えることも事実。

使用時に、今は白レンズ使っていると言い聞かせながらレンズ操作を意識する必要があります。

若干の操作性の違いですができればMFクラッチを装備してほしかった。

そう感じた一幕でした。

ただ写りがあまりにもPROレンズのレベルを超えているので若干の操作性違いは目をつむる。

それが最終的な結論と言えそうです。

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