後悔しないLUMIXマイクロフォーサーズの超広角単焦点レンズ

マイクロフォーサーズを使っているけどこのセンサーは望遠が得意じゃないの。

センサーサイズが小さいカメラは広角系に弱いんじゃない。

広角レンズを考えているけどどれを選ばば良いのか迷っている。

こんな悩みはないでしょうか。

このブログではそんな悩みを抱えている方に朗報をお伝えします。

最後まで読んでいただければ納得できる買い物ができます。

このブログの内容
  • マイクロフォーサーズのレンズのことがわかる
  • 超広角レンズの選び方が明確になる
目次

小さなセンサーサイズだから成せる技


マイクロフォーサーズはセンサーサイズが小さくレンズはフルサイズに比べ格段に小さくなります。

レンズにはイメージサークルというものがあります。

これはレンズの焦点距離に到達する映像がどれくらいの大きさを持つかという円形の画像です。

フルサイズは長辺が約35mm、短辺約24mmなので対角線の長さは約43mmです。

イメージサークルの計算方法(フルサイズの場合)

√((352) + (242)) = 42.43819035

つまりフルサイズのイメージサークル(円の直径)は約43mm必要となるわけです。

イメージサークルが大きくなるとレンズの直径はもちろん大きく設計する必要があります。

これは望遠になればなるほど顕著です。

対してマイクロフォーサーズは長辺が約18mm、短辺が12mmなので対角線の長さは約21mmです。

同じくイメージサークルを計算するとフルサイズの半分の直径サイズがあれば良いことになります。

一見してたいへん小さなレンズであることがわかります。

OM SYSTEMのホームページではフルサイズのレンズと大きさ比較をしている図を見ることができます。

これは小さなレンズ設計で必要十分だという証拠です。

2024年3月に超望遠レンズM.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 ISが発売されました。

これはフルサイズ換算1200mmという望遠鏡顔負けの望遠レンズです。

ファインダーで1200mmを覗くと世界が一変

このようにマイクロフォーサーズは望遠になればなるほどセンサーサイズの恩恵を受けるわけです。

マイクロフォーサーズは超広角が苦手なのか

センサーサイズとイメージサークルからみてマイクロフォーサーズは望遠系が得意だということがわかりました。

しかしカメラは望遠だけでなく広角側も網羅してはじめてユーザーに受け入れられます。

先ほどマイクロフォーサーズとフルサイズのイメージサークルの話をしました。

イメージサークルが小さいということは同じ焦点距離の場合、望遠側にシフトします。

つまり50mmの焦点距離ならフルサイズから見ると標準レンズ系。

焦点距離とセンサーサイズの関係を知っておくと便利だよ

マイクロフォーサーズから見ると望遠系へと変わるわけです。

さらに広角側へ話を広げましょう。

24mmの焦点距離から見るとフルサイズは広角系に。

画角と焦点距離を知ると写真は面白い

マイクロフォーサーズから見ると標準系レンズとなります。

このようにフルサイズとマイクロフォーサーズは焦点距離と画角の関係がおおよそ倍近く異なります

つまりマイクロフォーサーズで超広角レンズを達成するためには焦点距離が10mm以下が求められるのです。

マイクロフォーサーズレンズの利点は軽量コンパクト

マイクロフォーサーズカメラを使うメリットは軽量コンパクトであり続けることです。

これはユーザーにとって大きなメリットです。

しかし望遠レンズだけが軽量であるというだけではメリットは半減します。

当然ながらすべての焦点域で軽量コンパクトであればあるほどマイクロフォーサーズの恩恵は大きくなります。

ただ、望遠レンズだけでなく広角レンズも「超」の域になれば重量は大きくなる傾向にあります。

極端な焦点距離はレンズ設計が大変なんだよ

これは極端な焦点距離のレンズではさまざまな収差を抑える必要があるからです。

収差を極力抑えるためには大きく重く設計されたレンズに化けてしまいます。

ここで代表的な広角系マイクロフォーサーズのレンズを見ていきましょう。

ズームレンズではOM SYSTEMから3機種、Panasonicからは2機種販売されています。

中でもPanasonicのLUMIX系は重量が軽くそれでいて明るいレンズが特長です。

スクロールできます
大きさ mm
(Φ最大径 x 長さ)
重さ
(g)
防塵防滴機能
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO78.9×105.8534
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO77×88.5411
M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6Ⅱ56.2×49.3154
M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO62× 80315
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.056×43130
OM SYSTEM 広角系レンズラインナップ(背景色付きは単焦点レンズ)

他方でOM SYSTEMのレンズは重量があります。

これはボディに金属を多用していることが要因です。

登山など軽量化を図りたいユーザーならLUMIXの広角レンズは非常に魅力的です。

防塵防滴機能はOM SYSTEMでは2機種、LUMIXでは1機種それぞれ備わっています。

防塵防滴機能はマイクロフォーサーズに多く適用されてきています。

この機能はフィールド利用に有利です。

超広角の撮影幅は無限にある(LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH.

広角系は単焦点レンズが面白い

マイクロフォーサーズのメーカー各社から販売されている広角レンズは多く種類はありません。

しかしマイクロフォーサーズレンズはマウントが共通であることから他社のレンズの装着が可能です。

これはフルサイズやAPS-Cカメラには見られないユニークな特長です。

ひと粒で二度美味しい感覚だね

OM SYSTEMを使っていてもLUMIXを使っていてもメーカーレンズがどちらも使えるのです。

この利便性は非常に興味深く優位性が高いと言えます。

OM SYSTEMからは8mmのフィッシュアイレンズと12mmのPREMIUMレンズ。

Panasonic(LUMIX)からは9mmと12mmのライカレンズがそれぞれ販売されています。

フィッシュアイレンズは文字通り特異的な描写をします。

8mmフィッシュアイは面白い

魚眼レンズ(フィッシュアイ)は画像が湾曲して映し出されるからです。

ただフィッシュアイレンズは使い方がやや限定されるところでもあります。

一方で特異的な描写を活かした作品づくりが可能です。

魚眼レンズは表裏一体の機能ですが、氣に入ってしまえば病みつきになる画角へと変わるでしょう。

他方で標準的な描写の広角レンズではOM SYSTEMからは12mmのPREMIUMレンズがあります。

またPanasonic(LUMIX)では9mmと12mmの2本から選択可能です。

スクロールできます
大きさ mm
(Φ最大径 x 長さ)
重さ
(g)
防塵防滴機能
LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH.70×83.1300
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.73.4×88315
LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH.60.8×52130
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.070×70335
Panasonic LUMIX 広角系レンズラインナップ(背景色付きは単焦点レンズ)

Panasonic(LUMIX)が特長的なのは軽量かつコンパクトという面です。

ライカのレンズはフィルム時代、夢のまた夢と言われたレンズです。

デジタルに変わってからライカのレンズがマイクロフォーサーズで使えるとは贅沢な話です。

その描写たるや美しさと高解像度を兼ね備えた非常に優れたレンズが10万円を切る価格で提供されています。

MFリングはやや固めだが不用意に移動しない点は良い(LEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH.

筆者は超広角レンズとしてLEICA DG SUMMILUX 9mm F1.7 ASPH.を購入しました。

理由はマイクロフォーサーズのコンセプトに合致しているからです。

加えてライカというブランドがマイクロフォーサーズで使用できる大きなメリットを感じたからです。

9mm F1.7は買って損はしないね

購入は完全に正解でした。

防塵防滴を有しながらも軽量かつコンパクトな超広角レンズ。

これ以外に選択肢はありえません。

このレンズを1本持ち歩くだけで表現の大きさが一氣に広がります。

旅行にフィールドに使用できるレンズに仕上げられている点は非常に魅力的です。

LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.
LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.

マイクロフォーサーズ広角レンズの欠点

マイクロフォーサーズの広角レンズ群は決して多いとは言えません。

またセンサーサイズの小ささは広角になればなるほど画角の差が大きく出てしまいます。

それは超広角であればあるほど1mmの焦点距離が非常に大きいからです。

たとえばOM SYSTEMから販売されている広角系ズームレンズを見てみましょう。

ここで広角側の始まりが7mm、8mm、9mmとなっています。

これをフルサイズ換算とすると14mm、16mm、18mmとなります。

室内撮影や建築撮影では差が歴然

マイクロフォーサーズの1mmの画角差はフルサイズ換算で2mmと大きく異なってしまいます。

その差がよく理解できないと感じるなら一度家電量販店で確かめてみると良いでしょう。

フルサイズ換算14mmは、18mmの超望遠に比べ遥かに描写に差があることが理解できるはずです。

超広角であればあるほど1mmの画角差は大きく現れます。

今後の展開として望まれるのは7mm級の超広角単焦点レンズの登場です。

出目金レンズの限界

M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROとLUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH.はともに7mm始まりです。

この広大な画角は写真する者にとってとても魅力的に映ります。

しかし残念なのは両者ともに出目金レンズという点です。

出目金レンズの何が問題なのかというと前面にフィルターが取り付けられないという不利さです。

一般的にレンズ購入とともに前面に保護フィルターを取付けることが常識化しています。

これは高価なレンズを保護する目的で主に使用されています。

出目金レンズには保護化ができません。

湾曲したフィルターは存在せず、常にレンズ面が露呈したままとなります。

いいレンズだけに使い方は丁寧にしたい

そのため撮影時以外ではフロントキャップを常に取付ける意識が必要となります。

何らかのアクシデントで前玉を傷つけようなら以後の撮影は続行できなくなるからです。

OM-1ではライブNDやライブGNDなどの内蔵フィルターが可能となり出目金レンズでもNDが使えます。

このようなメリットが存在しつつも、一度の失敗で取り返しのつかないレンズ傷は命取りです。

出目金レンズを選びたくても選べない理由はここにあるのです。

標準ズームレンズと組み合わせるなら単焦点超広角レンズ

Panasonic(LUMIX)の8mmレンズは他のレンズとの相性が抜群です。

たとえばM.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 IIやLUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 II ASPH.です。

広角14mm止まりのレンズでは1本で撮影するには消化不良を起こしがちです。

どうしても広い画角を撮影したくてもできないジレンマが発生するからです。

広角ズームレンズを一緒に持ち歩くのもいいですがオススメは単焦点です。

単焦点レンズはズームに比べ明らかに明るいレンズです。

暗い室内やボケを活かした撮影に単焦点レンズは威力を発揮します。

旅行カバンにそっと忍ばせておいて必要に応じてスッと取り出せる単焦点レンズは最高です。

撮影の領域がグンと広がり氣持の盛り上がりも上昇気流に乗ったように変わることでしょう。

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