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オリンパス(OMソリューションズ)カメラはボケ味がイマイチ。
ボケを得るならフルサイズが一番と聞いたことはないでしょうか。
きれいなボケ味はオリンパス(OMDS)では得られないのでしょうか。
コンパクトで軽量なオリンパス(OMDS)カメラでボケ味を楽しめたら最高なんだけど。
軽いオリンパス(OMDS)カメラを選びたいのに量販店ではフルサイズをオススメされる。
結局、本当に欲しいカメラを選べないまま悩み続けているということはないでしょうか。
本記事では
- 軽量コンパクトのオリンパス(OMDS)カメラでボケ味を楽しむ方法
- 写真にとってのボケ味について意味を知る
- 写真撮影の本来の楽しみ方について
この記事を読んで頂ければ以上のことが理解できますので最後までご覧頂ければ幸いです。
オリンパス(OMDS)カメラではボケ味は楽しめないのだろうか
答えはNoです。
このことは断言します。
答えは軽量コンパクトな単焦点レンズを持つことで解決するからです。

ボケの質や量はズームより単焦点が上だよ
フルサイズはセンサーサイズが35mmフィルムと同等なのでボケ量が大きくなります。
一方でオリンパス(OMDS)のセンサーサイズは4/3とフルサイズの約半分の量となっています。
そのため同じF値のレンズを使っても4/3センサーはフルサイズに比べボケ量は少なくなります。


センサーサイズでボケ量比較しても、物理的な現象を語っているだけで仕方がありません。
注目したいのはフルサイズの明るいF値の望遠レンズが絶賛されている点です。
もともと望遠レンズは被写界深度が浅いため、フルサイズであっても4/3であっても基本的にボケ量は大きくなります。
ただし4/3はフルサイズに比べ2絞り分被写界深度が深くなるため、同じF値で比較するとボケ量が少なくなります。
F値の小さいフルサイズでボケ量が大きいと長所だけを強調しても、裏にある短所が語られないと本質は見えてきません。



全てを満足させるモノはどんな世界にも無いよ
関連記事:オリンパスの強みとマクロフォーサーズで十分な理由10選|最強カメラの将来
フルサイズの望遠レンズはガラスと金属の塊
フルサイズの望遠ズームはボケ味が楽しめるということで注目されています。
ところがこのフルサイズの望遠ズーム、実はかなり重い代物です。
大きなフルサイズセンサーを使用するにはレンズから通された画像がフルサイズセンサー画面以上に投影される必要があります。
つまり大きなセンサーサイズに画像をきっちり映すためにはそれだけ大きなレンズが必要になるからです。


望遠レンズではレンズ重量が大きくなることは避けられず、フルサイズでは重さの度合いが顕著となります。
このことは実際に量販店などでフルサイズ望遠ズームを触って頂ければすぐ理解できるでしょう。


特に明るいF2.8クラスの(望遠)レンズともなれば、その重量は鉄アレイを持つほどに感じます。
理由はおおよそ1kgを超える重量級のものだからです。
貴重品を持ち歩くフルサイズ望遠ズーム
F値2.8クラスのフルサイズ望遠ズームの価格は20万円を簡単に超える高額商品です。
中には30万円を超える製品もあります。
このような高額商品は購入するだけで相当な覚悟が必要です。
また購入しても貴重品に近い商品だけに盗難や破損を考えると持ち歩くだけで根性がいります。



噂に引かれて買ったけど防湿庫の肥やしになったはよくある話
加えて鉄アレイのような重量級レンズを長い時間撮影で持ち歩くには相当な体力と氣力が必要です。


フルサイズのボケ味に魅力を感じることは何も悪いことではありません。
ただし大きな長所を得ることは、大金を使い重い荷物を持ち続ける大きな短所とトレードオフ(交換条件)となります。
自身の体力や撮影スタイルに本当に見合ったものかどうか、冷静になってきっちり検討してみるといいでしょう。
写真とはボケ味ばかりを映す一辺倒な撮影を楽しむものでは無いからです。
勘違いされている写真撮影の楽しみ方
そもそも論として写真とはボケを量産する表現対象ではありません。
このことはこれまで排出されてきた著名な写真家の映像を観れば一目瞭然です。


桑原甲子雄ら著名なスナップでボケを表現した映像はほとんど見受けられません。
また風景写真も然りで、むしろ風景撮影ではパンフォーカスが必須です。


ボケを活かした撮影は広告写真で代表されるポートレイトや小さな被写体をクローズアップするマクロなど一部の映像です。
1900年半ばの写真家が活躍した時代において、カメラどころかレンズ性能は現在に比べ非常に劣悪なものです。
そんな時代においても彼らの写真は時代を超えた今になっても輝きを失うことはありません。
身近にあるもので構わないので写真集を一冊取り上げてみてください。
ボケをメインにした映像がどれだけあるでしょうか。



写真撮影の醍醐味は内容自体や情緒感といった雰囲気描写
少なくともスナップの写真集はパンフォーカス寄りの映像がほとんどを占めていることに氣づくはずです。
たしかにアンリ・カルティエ・ブレッソンなどの写真ではポートレート映像を見つけることができます。
しかしそこにはボケを強調する内容というより映された人物の表情に魅力を感じるはずです。


山岳など風景を主体とした写真集もボケを活かした撮影は1枚か多くても2枚程度となっています。
一方、ミクロな世界を表現する写真集ではその多くがマクロレンズで撮影されているのでボケが主体となります。



ボケは主ではなくテクニックの一つとして利用されるもの
写真家にとってボケとは表現の一部であり本筋はピントの合った被写体そのものです。
プロ作家でも汎用レンズで普通に撮影している
筆者が所属している写真グループにおいてプロ作家とともに撮影会に行くことが年に何度かあります。
さぞかしプロ作家は大口径高級(ズーム)レンズを使って撮影技法を駆使していると想像されるかもしれません。
実際に筆者がそう感じていたのですから。
しかし実際にはプロ作家はF値がそこそこの汎用レンズを撮影開始から終了まで終始使い続けていました。
撮影した映像を見せてもらうことは度々ありますが、話の中でボケを話題にする内容はほとんどありません。
むしろ光と影の扱い方や被写体の切り取り方などが議論されています。
ボケ味と写真作品とは関係が深そうに見えますが、実際にはそれほど注目される話ではなかったのです。
ボケ味は写真を表現するための一つの手法
写真は映し出された映像にどのような情報が盛り込まれているかが大切です。
またパッと見て第三者が目を引く映像表現なのかなど見た目の印象がポイントとなります。
コンテストなどでは多くの写真がテーブルに並べられ、そこから選ばれるには目を引く被写体が必要です。
この写真はボケがきれいだからコンテストで選ぼうなどということはまずあり得ません。



全ては写真そのものが評価の対象
一枚の写真映像にボケが有効に使用され、なおかつ目を引き付ける内容なら話は別です。
つまりボケは写真映像の一部の手法であり目的ではないのです。
ただしSNS上でボケを活かした写真を人に観てもらいたい特別な理由があるなら、その人にとってボケは要素なのでしょう。
それでも欲しいボケ表現
そうは言ってみてもボケを楽しむレンズなら表現方法が一つ加わるわけですから損はしません。
ただボケをが無ければ写真表現できないような広告宣伝的な内容が作品の良し悪しに直結することはありません。
35mmフィルム時代にはLEICAのレンズには独特のボケ味があると称賛されていました。
またカメラ雑誌でも様々なレンズを取り上げ、ボケるボケないの論評がありました。



企業の立場に立てば拡販の意味でボケは重要ポイントなんだけどね
それはまるでボケるレンズは王様というような感覚がデジタル時代でも強く押し出されているようです。
大きなボケ味を得るためにはF値の小さなレンズを選ぶことは必須です。
しかし小さなF値に注目し、重くて高価なレンズだけがクローズアップされる点については疑問に感じます。
なぜなら明るいズームレンズだけがボケ味を楽しむ唯一の方法ではないからです。
軽量コンパクトは写真撮影の大きな武器
写真撮影に出かけるとき、大きな荷物を下げるのと軽い荷物で出かけるのとどちらを選択するかは明確でしょう。
旅行や日帰りのお出かけなどもそうですが、手荷物が軽ければ軽いほど動きは軽快になります。
これは撮影も同じで軽快さが増せば増すほど撮影に没頭できる時間やその後の疲れ方が全く異なります。



持ち歩く荷物は軽いほうが断然有利
その点、オリンパス(OMDS)のカメラとレンズはそんな氣持ちを受け入れてくれるアイテムです。
軽量さは代えがたい強い味方です。
画質面でフルサイズと競い合っても何ら意味はありません。
どうしてもフルサイズと同じボケ味がなければ許せないという信条があるならフルサイズ信仰以外に道はありません。
ボケ味は写真表現の一つの方向性だと割り切れているならオリンパス(OMDS)カメラのような4/3センサーで十分です。
ボケを実現したいのであれば単焦点レンズを持っているだけで十分です。
幸いにも4/3カメラはセンサーサイズが小さい利点により、レンズが非常にコンパクトに作られています。
これはほとんどのズームレンズに限らず、単焦点レンズにも言えます。
オリンパス(OMDS)の単焦点レンズは持っていることを忘れるほど軽量です。
関連記事:オリンパスレンズの選び方|PROレンズの魅力と単焦点の使い分け
専用設計の単焦点レンズは段違いの写り
以前からズームレンズは存在します。
広角から望遠まで幅広い画角を一つのレンズでまかなうのですから素晴らしいという他ありません。
1本のレンズで幅広い画角を網羅し、無段画角に対して解像度やフレアなどの光の影響を抑える技術は並大抵ではないでしょう。
ましてやレンズの明るさまで求めるとなると複雑怪奇な数学の方程式の解を全て導き出すようなものです。
その点、単焦点レンズは固定された画角に限定して上記の課題を解決すれば良いのです。
もちろん現代のレンズ技術において単焦点と言えど完璧な物は存在しません。
少なくともズームレンズに比べ単焦点レンズで多くの課題を解決することはレンズ設計において楽なはずです。
オリンパス(OMDS)はズームレンズですらかなりの軽量コンパクトなものです。


ましてや単焦点レンズとなれば同じ明るさのフルサイズと比較すると、大きさや重量はかなり異なります。
選びたい単焦点レンズ
単焦点のZUIKOレンズではPROとPREMIUMの2種類存在します。
PROレンズは映りも明るさもPREMIUMに比べレベルは上ですが、軽量コンパクトさという意味ではPREMIUMが上です。
比較的安価でもPREMIUMレンズは映りが良く、重厚さを除けば持っていることを忘れてしまいそうです。
PREMIUM系レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 IIなどのキットズームと持ち歩けば力を発揮します。
もちろん単焦点レンズだけでのスナップ撮影でも十分楽しむことができます。
本体標準価格(円)/重さ(g) | ||
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単焦点 M.ZUIKO レンズ名 | PREMIUMレンズ | フルサイズ同等品 |
ED 12mm F2.0 | 95,000 円/130 g | 198,000 円/445 g |
25mm F1.8 | 42,000 円/137 g | 38,000 円/186 g |
45mm F1.8 | 35,000 円/116 g | 74,000 円/370 g |
ボケ味ですがF値が1.8とPROズームレンズと比べても1.5絞り分明るく、絞り開放では十分なボケを楽しむことができます。
いずれのPREMIUMレンズともに重量が130g前後と非常に軽くなっています。
価格も定価で10万年を超えるものがなく、お小遣いを貯めて買えます。
そのためズームレンズとともに持ち歩いても小型のスマホを持ち歩く程度なので苦にならないでしょう。


特に45mmF1.8はフルサイズ換算90mmで、中望遠ながら明るいレンズなのでボケ味はフルサイズに負けません。
写真表現とはボケ味を活かす映像ばかりではないので、ここぞという瞬間だけ使用すれば済みます。
撮影とは楽しむもの
写真撮影は範囲的には趣味感覚が強い行為です。
撮影行為自体、自主的に出かけ街の中なら食事やお茶をしながら1日を過ごすことになります。
そのため撮影という活動が楽しいものであることが前提条件です。
フルサイズで大砲のようなレンズをバッグから引き出すことが楽しいと考えるならそれはそれで構いません。
ただ歳を重ねると、撮影自体は行きたいが荷物の重さや動き回ることに戸惑いを感じるものです。
そんな状況では、大口径レンズとフルサイズは苦痛をともなう写真撮影にもなりかねません。
今回紹介した軽量でなおかつボケ味も楽しみたいという組み合わせは一挙両得な内容です。
このオリンパス(OMDS)の組み合わせなら年齢に関係なく写真を楽しくしてくれるでしょう。
撮影するとは本来は楽しいが先に来るべきものなのです。
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