マイクロフォーサーズの利点|カメラはトータル性能で選ぶ

マイクロフォーサーズと対決とは?

動画やブログでマイクロフォーサーズがオワコンという情報を聞くけど実際どうなの。

APS-Cなど他のセンサーサイズの方が良いという声があるけど、本当はどうなの。

最近のMFTカメラは大きくてフルサイズと差がなくなってきたらしいけど本当はどうなの。

マイクロフォーサーズを買うのは時代遅れなの。

様々な情報からマイクロフォーサーズを買う機会を失っていると感じているのではないでしょうか。

本記事ではマイクロフォーサーズについて実際的な情報をお伝えします。

この記事を最後まで読んでいただくと本当のマイクロフォーサーズを知ることができます。

本記事を読むと

  • カメラ選びの本質が見える
  • マイクロフォーサーズの実力を知ることができる
  • マイクロフォーサーズのメリットが理解できる
目次

デジタルカメラは何を基準に選ぶものなのか

解像度とセンサーサイズを重視すべきなのか

マイクロフォーサーズがオワコンという話は何年も前から聞く話です。

この話題は耳にタコができるほど聞かされています。

ところがOM SYSTEMでは年々増収増益を続けている。

この事実をご存知でしょうか。

新年のご挨拶と2025年の展望

2021年はコロナ禍で市場環境が激変し、新会社としての事業開始に不安やご心配の声をいただきましたが、新ブランド「OM SYSTEM」の立ち上げ、コンパクトで機動性の高い組織体制への変更、プロセス改革により収益性の高い事業運営を行ってまいりました。その結果、独立後2022年3月期より3期連続で連結での増収増益を続け、当期も前年度に対し増収増益となる見込みです。

OM SYSTEMホームページより引用

オワコンという言葉の裏にはなにかきな臭さを感じさせるほど。

とある動画の中でNikon Z50Ⅱを購入する方が得策だという意見もあります。

果たしてそうでしょうか。

筆者はこの件についてあらためてNikon Z50Ⅱの機能について、マイクロフォーサーズと比較しました。

結論をお伝えすると答えは「NO」です。

OM SYSTEMのカメラ(OM-5)とNikon Z50Ⅱについては比較にならないほど性能差があります。

Nikon Z50Ⅱを勧める声については単純にAPS-Cというセンサーサイズと重量。

その部分だけを取り上げてマイクロフォーサーズにダメ出しをしているに過ぎません。

この表を御覧ください。

実際にカメラを使用する立場になったとき、どの機能が有利なのかは明らかです。

機能・性能OM-5Z50Ⅱ
撮像センサー4/3型 Live MOSAPS-C
有効画素数約2037万画素2088万画素
防塵対応SSWF:超音波防塵フィルター
ゴミ除去(後処理)撮影後:PC画像処理
イメージダストオフデータ取得
手ぶれ補正ボディー単体:補正段数: 6.5レンズシフト方式
(VRレンズ使用時)
5軸シンクロ手ぶれ補正
手ぶれ補正搭載 M.ZUIKO DIGITALレンズ使用時
ファインダーアイレベル式OLEDビューファインダー
約236万ドット
電子ビューファインダーXGA OLED
約236万ドット
視野率/倍率(50mmレンズ)100%/約1.23100%/約1.02
ファインダー表示罫線、水準器
電子制御フォーカルプレーンシャッター1/8000~60秒、Bulb、Live Time、ライブコンポジット1/4000~30秒、Bulb、Time
電子シャッター1/32000~60秒
ドライブ静音連写H: 約30コマ/秒サイレントモード:約15コマ/秒
ISO感度約64相当 ~ 25600100~51200
大きさ約125.3×85.2×49.7mm約127×96.8×66.5mm
重量(バッテリー・カード含む)414g約550g

カメラ選びについて単純な物差しだけで比較するほど残念な見方はありません。

写真の本質を知っている人なら、まずZ50Ⅱを勧めることはありません。

どう捉えても、比較対象に選ぶ理由が皆無だからです。

撮影するという行為とは

撮影するという行為の中で解像度やカメラ重量だけで物事を判断すれば必ず後悔します。

筆者は過去にNikon D40sというカメラを使用していました。

このカメラはデジタルカメラを使用した際に初めて手にしたデジタル一眼でした。

しかしNikon D40sは半年も経たないうちに手放すこととなりました。

理由はこのカメラには手ぶれ補正が一切搭載されていなかったからです。

手ぶれ補正は付いて当たり前の時代

撮影後の映像はブレ写真が多く愕然としたものです。

このとき同時にPENTAX K-5を入手しNikon D40sと同居させながら使用したので驚きは顕著でした。

しばらくAPS-Cの映像を楽しむことになったのですが、

Nikon D40sについては手ぶれ補正が無い影響で低速シャッターにめっぽう弱い事を悟ったわけです。

解像度はすでに◯◯の時代

一方PENTAX K-5は約4EVの手ぶれ補正が付与しており手持ち撮影は非常に有用な効果をもたらしました。

フィルムカメラは受光部がフィルムという特性上、手ぶれ補正という機能を付与することは困難。

しかし受光部固定のデジタルカメラについてはセンサー部の性能向上は可能です。

三脚は重要だけど必要以上に持ち出したくないね

一般的なデジタルカメラにおいて手ぶれ補正が付与していないとどうなるか。

手ブレさせないため高ISO設定を余儀なくさせるしかありません。

他の対策としては三脚を多用するしかありません。

前者は画質を落とすことにつながり、場合によれば撮影者にとっての表現を奪う要因にもなります。

後者は荷物がかさみ氣軽に撮影どころではなくなります。

PENTAX K-5に至っては手ぶれ補正については満足でしたがセンサーゴミの付着が氣になり、

結果的に手放す羽目になりました。

その後、PENTAX KPやK-1などのPENTAX製品を使い続けていました。

PENTAXが嫌いなのではなくMFTが高機能で軽快すぎるんだ

しかし一眼レフ特有の大きさに限界を感じはじめ、

ボディとレンズを含む大きさ・重量の課題からマイクロフォーサーズをテストで使用。

このような経緯があって最終的にOM SYSTEM(旧OLYMPUS)にたどり着いたのです。

つまりデジタルカメラはセンサーサイズやボディ重量だけで選択する物ではありません。

撮影するという行為は、撮影者が意図する写真を期待通り写し撮ること。

意図するところにカメラがしっかりと応えることが絶対条件なのです。

つまり安易にセンサーサイズとボディ重量が満足できるという理由だけで選択すると、後からしっぺ返しがあります。

デジタルカメラが必要とする要件

手ブレ補正機能

デジタルカメラに求められる要件に以下のものがあります。

  • 高精度な情報をセンサーに送り込むこと
  • 撮影者に高い利便性を与えること
    具体的には手ぶれ補正・ゴミ付着防止・目的とする映像表現を確実なものとすること
  • 極端な加重による撮影者に移動負担を与えないこと
  • レンズ交換を容易にすること
  • レンズを含むトータル重量に過度な負担がかからないこと

これらは20数年も歴史を刻んできたデジタル一眼に与えられた課題です。

安価品のAPS-Cカメラには上記要件が果たしてどこまで組み込まれているでしょうか。

特に2番目の利便性付与は、見かけのフィルターワーク機能とは違います。

フィルターワークはカメラ内で行わなくてもパソコンで自由な編集が可能です。

むしろそちらの方が撮影者にとって表現の自由が高まります。

編集ならRAWデータがあれば十分

また手ぶれに至ってはボディ内手ぶれ補正が最上位にあると断言しておきます。

レンズ内手ぶれ補正とい機種もありますが、これは限定付き手ぶれ補正であることを理解しなければなりません。

理由はカンタン。

肝心のボディ内に手ぶれ補正機能は搭載されていないからです。

手ブレ補正機能をしっかり理解しない選択は非常にリスキーです。

マイクロフォーサーズファンの一言

理由は使用するレンズが限定されることが明白だからです。

レンズ限定だと何が不都合なのでしょうか。

手ぶれ補正を享受するには指定したレンズしか使えないということです。

たとえばお氣に入りのレンズでレンズメーカー製があったとしましょう。

結果は手ブレ補正がないためにブレブレの写真ばかり量産。

こんなことにもなりかねません。

欲しいレンズを使うから写真が楽しくなるんだ

筆者が20年前に経験した同じ苦渋を味わう羽目となります。

同時にレンズ内補正搭載レンズが必ずしもユーザーが求める代物であるかどうかです。

ユーザーにとってカメラとは自由度を広げ理想のシステム構築を想像することが最上の喜び。

システムが限定されるというこは欲しくもないレンズを選ばざるを得ない束縛にも似た状況。

むろん何も意識しないメーカーに従順なユーザーなら特段問題は感じないでしょうが。。

何れにしてもボディ内レンズ補正はレンズの好き嫌いに依存しない万能システムです。

LUMIXもレンズ内手ぶれ補正カメラが登場していますが、多くのGレンズが手ブレ対応です。

加えてLeica仕様も同居というようにユーザーを引き付ける工夫が行われています。

LeicaのGレンズは目を見張る物がある

つまりあえてレンズメーカーを選択する必要もないことを自社のレンズで表現しています。

これが結果的にレンズ内手ぶれ補正であっても手ぶれ補正機能を堪能する仕組みづくりとなっています。

この部分は評価されるべき点でしょう。

ただボディ内手ぶれ補正は無敵システムである、と付け加えておきます。

ゴミ付着防止機能

OM SYSTEMのカメラには必ずゴミ付着機能、いわゆるSSWFが搭載されています。

この機能は他のいかなるカメラも圧倒したゴミ付着防止性能です。

ゴミ付着防止の何が重要なのかと言うと撮影者の邪魔をしないという点です。

ゴミは一旦それが付いてしまうと、当日の映像全てに影響を及ぼします。

場合によれば当日どころか永久につきまとう問題へと発展します。

ゴミ付着がセンサー部1点だけなら編集でなんとか消すことができますが数カ所となれば大変。

編集ソフトで一つづつ消す作業を想像すると身の毛もよだつほど恐ろしくなります。

RAWにゴミがないことが重要な要素

SSWF搭載カメラは撮影者に100%の安心感を提供するだけでなく編集作業に集中できるメリットもあります。

一度付着したセンサーゴミを吸盤やワイプのようなもので除去する作業もアリですが、

ホコリが立たない場所での作業に加えセンサーを傷つけない集中力が求められます。

それでも除去しきれなければメーカーに持ち込み。

手数料を支払い、数日間メーカーにカメラを入院させる手間も発生します。

そうなれば代替機の準備が必要となり、退院後の受取作業など余計時間が取られます。

性能とはかゆいところに手が届くこと

カメラを購入するに当たり注意したい点は長く付き合えるモノを選ぶということです。

長く付き合えるモノは使っていて不満が無いもしくは少ないことが条件。

カメラにおける不満は撮影者にとって意図しない結果を発生させないかどうか。

持つ喜びと使う喜びをしっかり味わえるかどうかも重要ポイントです。

少なくともパソコンで映像を確認、写真が手ブレだったとなれば撮影に行った労力は泡となります。

もう少し高額なカメラを買っておけば良かったと後悔しても後の祭り。

きちんと自分で比較し、納得することが大切

不満を抱くようになりはじめると、大枚はたいて買ったカメラも転売対象です。

こんなことを繰り返すようなら写真を楽しむことすら嫌になっていくことも時間の問題。

カメラ選びは慎重になり総合点で納得できるかどうかをしっかり考えましょう。

センサーサイズやボディ重量などの項目は選択肢の一片にすぎません。

目を向けなければならない点は、カメラがかゆいところに手が届く性能を発揮するかどうか。

これに尽きます。

安価なワケに裏がある

こちらの方が安価だから良い。

このような話に乗ると必ずと言っていいほど失敗します。

「安物買いの銭失い」ということわざがあるように、時代が変わっても安価品にはそれなりの理由があります。

何もすべて高級品で固めろなどという乱暴なことは言いません。

ただ少なくとも安価品には安価で提供できるだけのコストカットがあることだけは知っておくべきでしょう。

マイクロフォーサーズ推しのワケ

その例が、手ぶれ補正でありゴミ付着防止機能です。

これらを搭載するととんでもなく高く付く。

性能=コスト増の構図は普遍です。

高機能にはコストがかかる

マイクロフォーサーズのカメラがメッタヤタラ高いのではなく、それなりの性能維持を付与しているから。

メーカーとして譲れない哲学とユーザーへ絶対的安心感を提供する強い意思が高性能を維持する理由。

動画やブログでマイクロフォーサーズよりも他のカメラの方が良いという意見については、

しっかりと性能差について精査し納得した上で購入を決める事です。

カメラはトータルで考える

マイクロフォーサーズのカメラは大きくなってしまった。

最近のフルサイズカメラは軽くて軽量なモノへと変わってきている。

この傾向は確かにあります。

ただカメラが小さくなったからと言ってその他はどうでしょう。

レンズ交換式カメラはレンズが命。

レンズの大きさや重量はセンサーサイズに比例します。

つまり大きなセンサーになればなるほどレンズの重量や大きさは自ずと大きくなるのです。

これはイメージサークルと言ってセンサー全体に光を届けるためのいわば映像枠です。

レンズの軽量化は限界があるよ

センサーの大きさ以上に映像枠が大きくならないとケラレが生じます。

映像枠を大きくするためにはガラスつまりレンズの大きさはそれなりに大きくすることになります。

イメージサークルとセンサーサイズの関係

これは物理的な現象なので避けようがありません。

コンパクトデジタルカメラが小さく製造できる。

中判カメラが大きくなってしまう。

これはセンサーサイズに従ったイメージサークルを確保することに他なりません。

カメラが小さくなったは一つの事象

カメラをいくら小さく作ったとしてもセンサーサイズが変わらない限りレンズは小さくできません。

交換レンズ式カメラの抱える課題はトータル重量です。

望遠系のレンズになればなるほど重量は増します。

ましてやマイクロフォーサーズのPROレンズに匹敵する性能を持ったものなら重量差は段違い。

いくらカメラが小さくなっても交換レンズが重量級ならトータル重量では意味をなしません。

どれだけ車体を小さく作っても大きなエンジンのバイクであれば、

トータルにみて重量はほとんど変化しないことと同じ。

きっちり写って信頼が高いことがMFTを使う理由

逆にアンバランスなバイクの車体が生み出す走行性能は結果的に走りづらさを助長させるのです。

カメラを小さくすることでレンズとのバランスが悪くなり撮影しにくさを生み出すことに通じます。

単にカメラを小さくすれば良いのではなくトータルバランスがどうなのかを考えるべきなのです。

廉価版カメラなら廉価版レンズをつければバランスも保てるでしょうが、

いざ高性能なレンズを取り付けようとすればバランスが悪く撮影しにくさが露呈します。

この現象は容易に想像できます。

物事はすべてトータルバランスとトータル性能で判断するほうが間違いが少ないのです。

イイトコドリはどんなモノでもできないのがモノづくりの宿命です。

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