F2.8とF4.0のPROレンズの選び方|神レンズ vs. 神レンズ
OM SYSTEMから発売されているPROレンズ。
同じような画角があるけれどどれを選べば良いのだろうか。
どうせ買うならF2.8の方が間違いがないのか。
F4.0の方が軽量で使いやすそうだけど価格的な面で迷っている。
こんな悩みはないでしょうか。
本記事ではF2.8の大口径レンズと中口径(F4.0)クラスのレンズ選びについてお応えします。
最後まで読んで頂けると購入の糸口が見つかります。
本記事の内容
- F2.8の大口径レンズとF4.0の中口径レンズの違いが明確になる
- それぞれのレンズのメリット・デメリットを理解できる
大口径レンズを選ぶ意義
大口径レンズのメリット
ズームレンズの中でF2.8のレンズは大口径レンズと呼ばれています。
大口径レンズにおける最大のメリットはボケが大きいということ。
さらに明るくてピントが合わせやすいという点があります。
また大口径レンズはメーカーも力を入れていることから高級硝材を使用しています。
もちろん性能面でトップクラスという信頼感があります。
F値が小さくなればなるほどボケ味は大きくなりますがそれに伴い収差も増える傾向に。
しかし大口径レンズはコストをかけ徹底的に収差補正を行っています。
これは高級硝材を用い、こだわりのレンズ構成に起因します。
徹底的なこだわりはコストを度外視した製品作りが許されているからできる点。
そもそもの作り込みが違う
高級かつ高信頼性を担保する大口径レンズは精巧なので買っても後悔することはないでしょう。
OM系カメラとの組合せ(レンズンとカメラが同じメーカー)なら精度の高い防塵防滴が実現。
大口径レンズはまさしくプロ仕様です。
フィールドならいかなる天候でも何不自由無く使用することが可能に。
M.Z. D. ED 12-40mm F2.8 PRO IIとM.Z. D. ED 40-150mm F2.8 PROには、
レンズ内のファンクションボタンやMFクラッチなど至高とも呼べる機能が満載。
非の打ち所がないレンズです。
抜けが良くクリア感がたまらない
(M.Z. D. ED 12-40mm F2.8 PRO II)
解像度と高コントラストに脱帽
(M.Z. D. ED 12-40mm F2.8 PRO II)
滑らかさを希望通り演出してくれる
(M.Z. D. ED 12-40mm F2.8 PRO II)
大きなメリット2つ目はテレコンバーターが使えるという点。
たとえばM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROには、
1.4倍・2倍それぞれテレコンバーターが使用できるので撮影の幅が一氣に膨らみます。
テレコンバーターならレンズを2本持ってきたのと同じ
テレコンバーターを使用すればMC-14なら望遠側210mm、MC-20なら300mmに変身します。
ただしF値がMC-14なら1段、MC-20なら2絞暗くなってしまいます。
それでも超望遠レンズに早変わりするメリットの方が大きいと言えるでしょう。
ファインダーを覗くのが楽しくなる
(M.Z. D. ED 40-150mm F2.8 PRO)
ネイチャーでは無敵の映像を誇る
(M.Z. D. ED 40-150mm F2.8 PRO)
癖になる美しい描写
(M.Z. D. ED 40-150mm F2.8 PRO)
MC-20ならフルサイズ換算600mmへと昇華するため、撮影の幅が野鳥撮影にまで広がります。
このように大口径レンズは高価格ながら価格に見合う理由もあるのです。
大口径レンズのデメリット
大口径レンズを求めるということは大きく重くなることは必然。
つまり「大口径レンズ=重い」の関係はメーカー問わず発生します。
もちろんマイクロフォーサーズなのでフルサイズほど持ち出す勇気が必要な重さではありません。
それでもマイクロフォーサーズとしては重いレンズの部類。
またこだわって作られているレンズ故に価格も汎用レンズとは比べ物になりません。
価格も重さも重量級が大口径の特徴
ゼロが一つ増えた価格、そんな可能性もありえます。
そうなれば60回ローンを組んで購入なんてことも。
これはレンズに限りません。
いかなる製品でも性能を追い求めるなら高価格になるというのは宿命ととらえるべきでしょう。
「高価格=デメリット」と表現するのは正しくないのかもしれませんが、
お菓子を買うように氣楽なことではないことだけは確かです。
また大口径レンズ一本を持っていることで汎用レンズは不要というわけでもありません。
レンズは適材適所といっても過言ではない。
つまり撮影スタイルによって汎用レンズと高級レンズと使い分ける方が実は得策です。
大口径をスナップで使う氣にはなれないよね
街中で氣軽に撮影を楽しむなら軽量コンパクトな汎用レンズが最上。
フィールドでガンガン攻めるなら大口径レンズで最高の作品を作り出すスタイルが似合います。
レンズ選びに万能という言葉はやや無理があります。
メリットを活かしたいのかデメリットを重視したいのかによって自ずと決まる。
そんな感覚でレンズを選べば納得できる買い物ができることでしょう。
画質を徹底的に追い求めたいならF2.8の大口径レンズ。
これは間違いのない決断です。
中口径レンズ(F4.0)の特徴
中口径レンズメリット
中口径レンズと言えど高性能・高解像度は十二分に担保しています。
F値を4.0に抑えることでコンパクトで軽量なレンズへと変身。
持ち運びが楽で大きなバッグを準備しなくても移動が非常にラクなのです。
高齢になって荷物を少しでも減らしたい、女性でも氣楽に扱える優しいレンズが中口径レンズです。
まさしく重量を氣にしないところが大きなメリットといえます。
一絞りの差だけで大きさ重さが全く違う
中口径と言いつつ硝材にこだわりをもっているため作品づくりには十分。
PROレンズの称号を与えられているお陰で収差補正は的確に行われています。
ファインダーを覗けば目からウロコに見えてしまうからアラ不思議。
もちろん防塵防滴仕様なので過酷なフィールドでの使用も難なくクリア。
コンパクトさを活かして長時間にわたる街中での撮影にも疲れが生じません。
まさに中口径レンズはオールマイティーを目指すヘビーユーザーに最適なのです。
1本だけで決めたいなら中口径は後悔しない
中口径があれば様々なシチュエーションで撮影を楽しめること間違いありません。
中でもM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROはスーパースターのような存在。
高倍率ながら抜きん出た性能を発揮し、国内外問わず高評価しか聞こえてきません。
一度使えば病みつきになるレンズであることだけは保証します。
M.Z. D. ED 12-100mm F4.0 IS PROは悪魔的存在
果てしなく持つ喜びが持続する
(M.Z. D. 12-100mm F4.0 IS PRO)
悪魔的描写と表現するしか無い
(M.Z. D. 12-100mm F4.0 IS PRO)
どこまでも豊かな描写を与えてくれる
(M.Z. D. 12-100mm F4.0 IS PRO)
100mmという望遠側にやや物足りなさを感じるなら複数レンズの組合せがベスト。
中口径F4.0クラス同士の組合せなら重量に押しつぶされることはありません。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm PROにはF2.8の大口径とF4.0の中口径が存在。
たった一絞り分なのですが大口径と中口径で約10万円の価格差があるから驚き。
色とコントラストが思い描くままの描写(M.Z. D. 40-150mm F4.0 PRO)
毛並みまでシッカリ描写してくれる(M.Z. D. 40-150mm F4.0 PRO)
解像しすぎて心地よさが止まらない(M.Z. D. 40-150mm F4.0 PRO)
ここまで差が広がるとF4.0の中口径レンズで徹底的に撮影をエンジョイしても良いのかもしれません。
中口径レンズの代表格M.Z. D. ED 12-45mm F4.0 PROは全てのズーム域で撮影倍率が変わらない。
この能力は特殊と言い換えることも可能です。
それは多くのズームレンズには見られない特典だからです。
多くの場合望遠側のズーミングによって撮影倍率は下がる傾向に。
描写と軽快さが存分に味わえる
(M.Z. D. ED 12-45mm F4.0 PRO)
光を思い描く通り表現してくれる
(M.Z. D. ED 12-45mm F4.0 PRO)
持ち歩くだけで自信が出るレンズ
(M.Z. D. ED 12-45mm F4.0 PRO)
レンズ内ファンクションボタンやMFクラッチなどが端折られていますがレンズは高性能。
軽量コンパクトで45mmという望遠側5mm分オトクなところは見逃せません。
どうしてもボケを楽しみたいという氣持ちが強いなら大口径一択となりますが、
中口径レンズも大口径にはない魅力が詰まっています。
可能なら大口径・中口径2本とも持参すれば撮影目的によって使い分けられ便利です。
中口径レンズのデメリット
物理的な現象なので致し方ありませんがボケはF2.8の大口径にはかないません。
またM.Z. D. ED 40-150mm F4.0 PROはテレコンバーターが利用できず表示値 40-150mmまでです。
ただフルサイズ換算300mmまで望遠撮影ができるためほとんどの撮影で困ることはありません。
拡張性を主軸に置くならF2.8 PROレンズの魅力には勝てないことは確か。
しかし中望遠F4.0 PROレンズは小形軽量が最大の武器。
軽くてよく映る=中口径レンズだよ
軽量化と拡張性はトレードオフの関係と割り切ることが必要なのでしょう。
組合せたい標準レンズですが同じ中口径M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROだと、
フィルター径が異なるのですこし戸惑うことも。
同じフィルター径で揃えてられていればNDやPLフィルターなど共用できるので嬉しいところでした。
好きなPROレンズを持ち出せば写真はもっと楽しくなる
同じF値を使っての撮影は使い勝手は良いのですが、
共通フィルターを理由に標準ズームをM.Z. D. ED 12-40mm F2.8 PROとするのも面白い選択となります。
PROレンズを使用場面で選ぶ
標準と望遠は開放F値を合わせなければならないか
標準ズームで大口径F2.8を選んだので望遠ズームも大口径F2.8が良いのでは。
そんなふうに感じたことがあったのではないでしょうか。
どちらでも構わないと言えばそうですが、結果的にはノーが正解。
標準ズームの開放F値は4.0でも2.8どちらでも構いません。
もちろんボケにこだわり続けるならF2.8。
しかし標準ズームのボケは望遠に比べて比較的柔らかなので必ずしもこだわることもありません。
ボケを活かした撮影を望むなら、その時に大口径F2.8望遠ズームを登場させる。
こんな使い方でも全く問題ありません。
それは標準ズームが活躍する場面が多いからです。
常用レンズなのでわざわざ重量レンズを持ち歩かなくても中口径で軽快さを楽しむ方が得策。
カメラを常に肩に引っ掛けるとなれば軽量軽快の方が写真を徹底的に楽しめます。
1日中疲れ知らずで撮影に没頭したいなら常用レンズはできるだけ軽量タイプにした方が良いでしょう。
ガッツリフィールド撮影向きレンズ
山行それもテント泊や山小屋でじっくり撮影に没頭したい人ならPROレンズは必須です。
PROレンズは防塵防滴機能が充実しており安心感が全然違います。
雨天でなくても防塵機能があれば砂塵飛ぶ状況下でもカメラを出して撮影に没頭できます。
体力があればF値は大口径が有利ですがこだわらないなら中口径レンズで十分。
取り回しを優先することでさまざまな撮影を楽しむことが可能。
野鳥撮影を目的にしているならF2.8大口径望遠レンズとテレコンバーターで決まり。
体力に余裕があるならM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROを持参するのも面白いでしょう。
フィールド撮影の幅はとても広く被写体選びで持ち運ぶレンズも千差万別。
二度と出会えない風景をシッカリとカメラにとらえたい映像ばかりなのでPROレンズは必携。
大口径・中口径・単焦点ご自身に合った体力に見合う組合せで持参するレンズを選んでください。
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