優れた解像度と作業性を兼ね備えた超広角神レンズ8-25mm F4.0 PRO
マイクロフォーサーズといえばフルサイズの半分の焦点距離で同じ画像が得られる優れたカメラ。
特に超望遠や望遠系レンズでは他に類を見ない圧倒的な小さなレンズが実現可能です。
小さなレンズはマイクロフォーサーズだから達成できる。
このことはズームレンズでも言えること。
高倍率ならなおさらで、マイクロフォーサーズには広角レンズに超望遠が付いてくるイメージがあるのが特長。
性能はフルサイズに比べ、秀逸といえる高性能レンズが揃っているから嬉しい。
では反対に広角レンズについての評価はどうなのか。
この部分はマイクロフォーサーズを使っていると、とっても氣になるデリケートな質問です。
ここではOM SYSTEMの超広角ズームについての評価とオススメ度をガチンコで紹介します。
このブログを読むとM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの本当の使い方が理解できます。
- PROレンズがなぜ必要なのか理解できる
- M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROとカメラの組み合わせ
- 沈胴式レンズの特徴がわかる
高性能は超望遠だけではない
高級レンズをふんだんに多用した贅沢ズームM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
PROレンズはどうも高くて。
そんな声が聞こえてきそうな高級なイメージ。
しかしそこにはそれなりの理由があります。
PROレンズはこだわりを持ったレンズという事だけではありません。
レンズ構成(出典元:OM システムソリューションズ)
すなわちマイクロフォーサーズにとって不利となるセンサーサイズの小ささを十分に補う力があるからです。
マイクロフォーサーズはフルサイズに比べセンサーが1/4のサイズ。
これは解像度、快調やコントラストの表現においてノイズが氣になるという人もいるほど。
マイクロフォーサーズのレンズは廉価版でも高性能
この指摘にマジックがあります。
はたとえばフルサイズと同性能のレンズを用いれば、結果的にそうなるでしょう。
しかし歪曲補正や色補正などフルサイズに比べ圧倒した超高性能を持つレンズを使えばどうなるでしょう。
答えはフルサイズに負けず劣らずの性能に近づける。
これが本当のところです。
さらにA.I.のもつ能力をマイクロフォーサーズカメラ内のエンジンに搭載すれば鬼に金棒。
昨今ではAdobeのPhotoshopで何もない真っ白なキャンバスに望む被写体を文字化すれば勝手にA.I.が写真を作ってくれます。
え、じゃや旅行に行かなくても写真が作れちゃうってこと?
そういうことだね
白のレイヤー(白ではわからないので斜線表示)
「きれいな海」と書けばこんな写真をA.I.が勝手に生成する
つまりこれは何を示しているのかというと、すでにセンサーサイズなど意味を成さなくなってきているということです。
マイクロフォーサーズで指摘される解像度やコントラストなどの問題はA.I.を使えば見えない画像を浮き立たせてくれるのです。
これは映像を想像し創り出すという点で、恐ろしいようにも思えますがマイクロフォーサーズにとっては追い風。
映像が足りないと判断すればA.I.がデータを補充してくれる
加えて超高級レンズで可能な限り被写体情報をセンサーに送り込むことさえすればA.I.はよりリアルな画像を作ります。
高級な素材を贅沢に使い、被写体情報を究極までセンサーに届けることができればカメラの役割はそれで十分です。
なぜなら後はA.I.が得られた情報を使って、極めて滑らかな画像を作り上げてしまうからです。
PCソフトでノイズキャンセラー対応しているようなもの
PROレンズの必要性は、フルサイズに負けないを実現することではありません。
マイクロフォーサーズでカメラは十分だということをユーザーに確認してもらうことです。
通常、近接撮影すると遠景の解像度が劣化または像の流れが生じるがM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは全く無い
これは超望遠系がマイクロフォーサーズのお家芸だけではないということに直結します。
つまり贅沢な素材を適切な形でレンズに組み込むことは、たとえ広角系レンズであっても高性能を実現する事が可能です。
ではその写りはというと。
以下のYouTube動画をご覧ください。
この動画ではM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを従来の広角レンズと比較した内容があります。
特筆したいのはM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROが近景撮影を行ったとしても解像度に乱れがないという点。
高級レンズは圧倒的な解像度を実現している
超広角を接写気味で撮影。手前の石が極端に大きく写る
解像度の確認はときどきインターネット内でありえないほど拡大し、良し悪しを評価する意地悪なものもあります。
しかしM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、そんな超拡大でも十分耐えうる性能がにじみ出ています。
ハッキリ申し上げてM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはモンスター級の超高性能レンズです。
この結果はリアルテストで確認できたので間違いありません。
PROレンズとカメラの相性はいかに
これまでPROレンズについて語ってきましたが、問題はここからです。
PROレンズの高性能は十分にわかりました。
こんな返事が読者から返ってきそうです。
その通りです。
この世に全てがパーフェクトというモノはまず存在しない。
これは世の常というより事実なのでしょう。
PROレンズは文字通り、プロ仕様、プロ向けといったふうに写真のプロを相手に作られたと言っても過言ではありません。
それはプロが求める防塵防滴や徹底的な映像への信頼度がメーカーの課題として重くのしかかるからです。
プロはプロなりの苦労があるからそれに応えなきゃね
この求めに応じたレンズを開発するにはそれなりの覚悟が必要です。
つまり重さと大きさがそれに当たります。
もちろんM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはプロ仕様レンズです。
そこには絶対的信頼度を付与する必要があります。
筆者は動画内でM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROをOM-D E-M1 MKIIと組み合わせ使用しました。
OM-D E-M1 MKIIとの組み合わせはバランスが取れていて最高な使い心地
この組み合わせは最強で、バランスが絶妙で使用していても全くストレスがありません。
ストレスと言うより、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROをフィールドでもっと使っていたい。
そんな氣分にもさせてくれたぐらいです。
当初、400gを超えるレンズなんて重すぎて使えないだろう。
そんな刷り込みすらありました。
しかし実際にE-M1 MKIIにセットしてみたら不思議なくらいに重さを感じさせません。
グリップ性能が抜群だからかもしれない
逆に比較対象として使っていたM.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6のコンパクトさに違和感を感じたほどです。
PROレンズはユーザーにとって憧れです。
それはPROという名称がついているだけでなくレンズ性能が一枚も二枚も上という実力があるからです。
一方、写真撮影は長時間に渡る作業です。
作業中に違和感を感じてしまえば創造性は半減してしまいます。
カメラとレンズの重量や大きさのバランスは撮影者にとって命なのです。
ここで本題に戻りますがM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROとバランスの優れたカメラはE-M1やOM-1などの1系。
これは紛れもない事実です。
実際に街中でE-M5 MKIIとM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを組み合わせて使用してみました。
ところが撮影当初は氣づかなかった重みに対する違和感をE-M5 MKIIでは感じ始めたのです。
重量下限なのか、グリップ性能なのかは不明だがややレンズの重みを感じる組み合わせ
断っておきたいのは、E-M5 MKIIはグリップが甘いとささやかれたカメラということです。
現行販売のOM-5との組み合わせは体験したことがありません。
OM-5のグリップ性能は向上しているようにも見えますがE-M5 MarkⅡとそん色がありませんでした。
やはりM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはOM-1などのフラッグシップ機に最適なようです。
レンズ交換しないありがたさは最高の氣分
望遠域25mmは優秀
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはマイクロフォーサーズには見られなかった標準域をカバー。
ズームレンズといえどレンズ交換の手間はシャッターチャンスを逃す唯一の時間。
25mmはマイクロフォーサーズにとって標準レンズ。
広角レンズは広角域までカバーしていれば良いという考え方は、実際に標準域まで使用して初めて理解できます。
レンズ交換せずに済むストレスの無い撮影とは、なんと幸せなのか。
よくある広角ズームで「あっ」と思わせるシーン。
逃した魚は大きいというように撮り損ねた映像も大きい
レンズ交換でチャンスを取り逃がすこともよくある話。
その点、一氣に被写体をズーム標準域にまでで寄せて撮影できる点は素晴らしいの一言です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは標準レンズとの組み合わせが悪いんじゃないの?
そんな疑問も湧き出るほど、レンズ交換をしなくて済むPROレンズは出会ったことはありません。
余裕の25mmズームで水平垂直線をしっかり確保(25mm)
道路を避けるため余儀なく上向き撮影(18mm)
撮影は色々なシチュエーションを考慮しておきたいもの。
だから標準・望遠ズームがあるのです。
さて組み合わせですが、オススメはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO。
なぜなら同じF値という点で戸惑いが出ないということ。
PROレンズという高性能が維持されたままということ。
PROレンズの中でも軽くてコンパクトなどこでも連れていける氣軽さがあることです。
もっと望遠までという要望ならM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROがベスト。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは多くのユーザーを魅了し、神レンズという異名を獲得しています。
同じF値を揃えた組み合わせならM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの活躍ぶりは相当なものとなるでしょう。
ストレスのない沈胴レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはコンパクトさを見出すために沈胴式が採用されています。
もちろん使用時にはレンズが前に突き出るわけですから大きくはなります。
しかし持ち運びの際のコンパクトさは他の荷物が邪魔に感じることもないからありがたい機構です。
沈胴式を解除し8mmに設定
25mm標準域までズーミング(ほとんど長くならない)
しかも沈胴式といえど、片手でロック解除できる点は、山などフィールドで瞬間を捉えることができるから最高です。
ロックレバーがある機種では、わざわざ両手を使って解除ということもあり作業が煩雑です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROがロックレバーを排除した理由は防塵防滴性能を向上させるためです。
ストレスのない沈胴式レンズという点はさすがPROレンズです。
レンズを沈胴で縮めた状態(コンパクトだが持ってみるとやや重厚感を感じる)
たしかにやや重量感を感じさせるM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROですが、ユーザーの期待を裏切ることはまずありません。
撮影の際にストレスなく撮影に移行できたことは心底M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは凄いと感じました。
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