単焦点マクロレンズは写真の幅を広げる【超軽量OM SYSTEM(オリンパス)】

内容は一部PRを含みます

写真のレンズには大きく分けてズーム、単焦点、マクロがあります。

その中でマクロレンズは特異的で顕微鏡のような撮影だけに使わないようなイメージ。

普通に撮影するだけならマクロレンズなんて不要じゃないの。

接写が必要になればマクロレンズを買えば良いのじゃないのか。

などマクロレンズの取り扱いはなにやら複雑な感じがします。

このブログではマクロレンズの使い方や特徴などマクロレンズで何ができるかをお伝えします。

最後まで読んでもらえればマクロレンズの面白さについて理解できます。

本ブログの内容
  • マクロレンズの種類と使い方が理解できる
  • 単焦点との違いや共通点を把握できる
  • 焦点距離ごとの使い分けを知ることができる
目次

接写だけではないマクロレンズの世界

驚くべき最短撮影距離

マクロレンズと聞けば接写専用レンズと感じてしまいます。

確かにマクロレンズにはマクロという言葉が付いているので特別な要素を想像させます。

もちろん一般的な単焦点レンズに比べて接写能力は群を抜いていることは間違いありません。

しかし接写目的だけにマクロレンズを使うだけなら購入するお得感がなさそうです。

マクロレンズという名前だけど一般撮影も得意だよ

なぜならそんな接写撮影の頻度がそれほど多く存在するかどうか微妙だからです。

ではマクロレンズはどんな時に購入を検討すれば良いのでしょうか。

それは単焦点レンズを使っていてストレスを感じ始めたらという点にあります。

写真撮影にとってストレスとは何でしょうか。

ストレスって?

読んでいくと意味がわかるよ

私達が写真を撮影する際、一般的に数mや近くて数十cm離れた位置を焦点距離として合わせます。

これは一般的な単焦点レンズやズームレンズが最も得意とする焦点距離です。

さらにズームレンズに比べて単焦点レンズの最短撮影距離は短く優秀なものが多いものです。

加えて単焦点レンズは明るく、背景をぼかす効果があるなど写真自体に魅力を与えてくれます。

最短撮影距離は広角になればより近くなり、写真の幅を広げてくれます。

写真を撮る上で魅力的に感じられるものの一つに花があります。

SNSでは花の写真がメインのように投稿されている

それは花は人々の心を魅了するからです。

花が持つ美しいデザインや鮮やかな色には写欲を高める効果があります。

では花を写す際、撮影者はどんなイメージを持つでしょうか。

最初に浮かぶイメージは咲き誇った花畑を画面いっぱいに入れてボケを活かす映像があります。

加えて一つの花を画面いっぱいに入れる綺羅びやかな映像があります。

最短撮影距離とワーキングディスタンス

さてここで単焦点レンズを使っているとします。

使っている単焦点レンズで花を思い通り画面いっぱいに入れることができるでしょうか。

答えはNOです。

恐らく画面に対して花は1/3、多くても画面の半分程度入れることが関の山です。

その理由は最短撮影距離が大きく関係します。

最短撮影距離とはカメラのセンサーから被写体までの距離を示します。

この最短撮影距離は単焦点レンズなら広角側で20cm程度。

望遠系になると70~90cmとなることが多いものです。

持っているレンズについてメーカーのHPで仕様を確認してみてください。

ホームページで確認できる仕様

レンズ仕様(出典元:OM システムソリューションズ

そこには最短撮影距離という項目があります。

なぜ単焦点レンズで最短撮影距離が数十cmまでなのでしょうか。

それはレンズ設計で性能を超えた最短撮影距離を実現させると光学性能が落ちるからです。

さらに仕様で撮影倍率という項目を確認してください。

マイクロフォーサーズなら多くの場合0.1倍(35mm換算で0.2倍)前後となっています。

撮影倍率は最短撮影距離に直結します。

つまり咲き誇った花を思い通り画面いっぱいに入れることはいくら望んでも単焦点レンズでは不可能です。

画面いっぱいに小さな花を入れる撮影は単焦点レンズにはできない(Zuiko 30mmF3.5 Macro)

理由は最短撮影距離にある程度の限界値があるレンズではそれ以上近づけてもピントが合わないからです。

マクロはどんな近い距離でもピントが合う点でストレスフリー

このピントが合わないという現象こそが撮影におけるストレスということなのです。

ストレスフリーのマクロレンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

一方でマクロレンズではどうでしょう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroの仕様を見てみましょう。

最短撮影距離が0.095m(約10cm)、撮影倍率は1.25倍(35mm換算2.5倍)となっています。

このレンズの全長は60mmです。

先程も述べましたが最短撮影距離とはセンサー面から被写体までの距離を言います。

OM-1だとセンサー部からカメラマウントまでの距離が約30mm。

レンズの全長にカメラセンサー部からマウントまでの距離を合計すると90mm。

算数は苦手なんだ・・

レンズに保護フィルターを取り付けているならレンズ面まで距離がさらに伸びます。

つまりセンサー部から被写体までの最短撮影距離はほぼ100mm(約10cm)と見積もられます。

そうなるとM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroはレンズ面上でもピントが合わせられるのです。

保護フィルターに近づけてもピントが合うとはすごい!

レンズ面に密着させてもピントが合うならいくら近づいてもピントが合わないと嘆くことはありません。

そうです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroはストレスフリーで撮影可能なのです。

撮影倍率が35mm換算で2.5倍ということは花が画面に2.5倍の大きさで写し込めるということ。

マイクロフォーサーズのマクロレンズは小さくて最強

単焦点では0.2倍程度の映り込みだったものがM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroなら迫力満点。

マクロ撮影とはストレスフリーだけでなく映像に迫力を持たせることができるのです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

望遠系マクロは標準系のマクロに比べ一般的に使いやすいと言われます。

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの最短撮影距離は0.19m(19cm)です。

このレンズは全長が82mm(8.2cm)。

カメラセンサー部からマウントまでの距離が約3cmなのでレンズ全長を足し合わせると11.2cm。

つまりレンズ先端から被写体までのワーキングディスタンスは8cm程度となります。
(ワーキングディスタンス:レンズ先端から被写体までの距離)

しかしながら望遠系マクロはそれ自体が被写体を大きく写し込む能力があります。

そのため被写体にそれほど近寄らなくても画面いっぱいに被写体を写し込むことが可能なのです。

カメラを構える時、被写体との距離が少し離れている方が撮影しやすい状況といえます。

なぜなら野外で花の撮影をするなら風で揺れ動く場合があるからです。

望遠系マクロは最短撮影距離に少し余裕があり画面をまとめやすい

もし被写体を名一杯写し込んだ接写をしようと思えば動きに従ってカメラを動かさねばなりません。

そんな状況は手と足を一生懸命動かす、まるでサーカスのような動きになってしまいます。

しかしながら望遠系マクロなら少し離れた位置から撮影可能なので花の動きを遠くから追うことができます。

カメラを大きく揺さぶらなくてもシャッター速度をやや早めに切れば撮影に影響が少なくなるでしょう。

望遠系マクロが使いやすいと言われる理由は被写体と距離を保てること

これが望遠系マクロの大きな利点というわけです。

撮影倍率も35mm換算で2倍と、とても大きく写し込むことができます。

望遠系マクロは最短撮影距離が標準形マクロに比べ引けるという点で優れています。

加えてマクロならではの拡大映像が実現できます。

そして画角もやや小さくなることからファインダー内でまとめやすい構図を組みやすいのです。

マクロレンズは単焦点レンズ代わりに使えるか?!

最短撮影距離が導く大きなボケ味

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroは開放F値が3.5とやや暗めのレンズです。

単焦点レンズとズームレンズを比較した場合、もちろんボケ味はF値の明るい単焦点が有利です。

言うまでもなくこれには最短撮影距離がほぼ同等という条件をつけた場合です。

ではマクロレンズとの比較ではどうなるでしょうか。

答えはマクロレンズは単にF値の高低だけでボケ味の良し悪しを決めることができません。

なぜなら極端に短い最短撮影距離が大きなボケ味をもたらすからです。

この写真を見てください。

F3.5 Macroの開放での映像

F1.8開放 単焦点で撮影した映像

左はM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro、右はM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8です。

F値は2絞り分単焦点に比べマクロレンズは暗くなりますが背景のボケは単焦点F1.8に負けていません

これはマクロレンズのもつ極めて短い最短撮影距離がなせる技なのです。

ボケの量はF値に比例しますが、実は被写界深度にも大きく関係します。

被写界深度は前方に対しボケやすく、後方に対してピントが合いやすくなるという傾向があります。

F値が明るいという理由だけで飛びつくのは要注意だね

単焦点25mmF1.8をF値開放、最短撮影距離で撮影すると浅い被写界深度といえど後方数cmまでピンが合います。

対して30mm F3.5 MacroではF値開放で最短撮影距離にピントを合わせるとどうなるでしょうか。

答えは被写界深度はピントを合わせた1点となります。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro最短撮影距離での被写界深度は前後が0

レンズ仕様(出典元:OM システムソリューションズ

被写界深度は0なのです。

つまり後方に対するピントに全く猶予を認めないのです。

点としてピントが合う状況は、後方に対して大きくボケを生み出します。

後方の被写界深度に余裕を持つ単焦点に比べ圧倒的に背景ボケが発生しやすくなります。

これがマクロレンズの特長です。

ただしこのボケ味はマクロレンズに特異的な最短撮影距離でのみ許されます。

ココの制限付き使用法がポイント!

M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8の最短撮影距離に近づけるに従いボケ味は落ちていくことは避けられません。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 MacroとM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8の焦点距離差は5mmです。

35mm換算だと10mm。

この程度なら画角差に大きな違いは見られないというもの。

マイクロフォーサーズのマクロレンズが大口径レンズとして使えないか検証

そこで単焦点標準レンズとマクロレンズのどちらを先に買うか悩むときがあれば以下の考え方を適用してください。

最初にどんな被写体を撮影したいか明確に優先順位化します。

一般的なスナップをしたいと感じているなら単焦点レンズを優先的に購入すべきです。

花や昆虫などストレスフリーのピント域で撮影したいなら絶対にマクロレンズ優先です。

マクロレンズを優先して購入、その後風景撮影などでボケ味を加味したいと考えたら最短撮影距離を利用します。

最短撮影距離付近での開放マクロ撮影ではしっかりとボケを量産できるからです。

一方単焦点レンズを先に購入し、もっと近づいて撮影したくなれば次にマクロレンズを検討すればいいのです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの場合はどうでしょうか。

単焦点レンズと比較してみたいと思います。

比較するレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8です。

ここでM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroのときと同じように最短撮影距離で撮影します。

左はM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの最短撮影距離での映像を掲載しています。

右側はM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の最短撮影距離での映像です。

F2.8 Macroの開放での映像

F1.8開放 単焦点で撮影した映像

いかがでしょうか。

双方ともに背景はM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroと同じようにいいボケ味を出しています。

ところがM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の最短撮影距離は0.84m(84cm)とかなり長くなります。

一方でM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの最短撮影距離は0.19m(19cm)なので大きく差が生じます。

もちろん最短撮影距離にピントを合わせたM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの映像のボケは見事です。

最短撮影距離なら60mm F2.8 Macroのボケの方が見事

違和感があるのはM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の方です。

F値開放映像は確かに背景ボケがきれいですが中途半端な最短撮影距離が中程の映像をうるさくしています。

ではそれぞれの焦点距離についてはどうでしょう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8は35mm換算で150mm。

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroは35mm換算で120mm。

マイクロフォーサーズにおける15mmの差は35mm換算で見れば30mmの差が生じるので明らかに画角が異なります。

F2.8 Macroの開放での映像

F1.8開放 単焦点で撮影した映像

ボケ味は60mmマクロで優秀な映像を作り出してくれますが、画角の差が両レンズの違いをハッキリと示しています。

そのためM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 MacroをM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の代替として使用するには無理がありそうです。

30mmMacroとは違って画角差は意外と大きい

さらにM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の映像はヌケの良さが群を抜いています。

これはマクロレンズといえど真似のできないクリアな映像表現です。

M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8の透明感は他のレンズにはない魅力

この表現の違いにおいても単焦点レンズとマクロレンズに違いが現れてしまっています。

マクロレンズをマクロ撮影だけで使うのはもったいない

マクロレンズは接写専用レンズと思われがちです。

しかしながら実はマクロレンズは通常の焦点距離においても単焦点レンズと遜色のない映像を作り出してくれます。

その証拠にM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroでは各距離に応じた設定が可能です。

これはマクロレンズという名においても単焦点レンズとしての実用性を表現したものです。

画角やヌケの良さではM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8に対して一歩譲る場面はあります

しかしながら35mm換算120mmの焦点距離はM.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroを置いてありません。

またその他のPREMIUM単焦点レンズと遜色のない映りを実現してくれます。

マクロレンズを通常の単焦点レンズとして活用すれば、写真の幅はもっと大きく広がりを見せることでしょう。

PREMIUMレンズは映りとコンパクトさが最高

マイクロフォーサーズのレンズの特長としてコンパクトさは大きなアドバンテージです。

そこには軽快さだけでなく持ち運びで問題となる荷物の重さもクリアしてしまうからです。

カバンやリュックに入れるとき、カメラ2台、レンズ複数本持ち出すことを想像してみてください。

マイクロフォーサーズのマクロレンズは60mmでさえ幼児用靴下に入るコンパクトさ(傷防止カバーとして)

その小ささゆえに持ち運べる機材の多さは、フルサイズなど大きなセンサーサイズの比ではありません

持ち運びの優位性は撮影枚数に影響を与えるだけでなく、最高のショットを獲得する頻度もアップさせます。

持ち出すことに遠慮しないからMFTは面白い!

コンパクトであることは単に正義という言葉で片付けられません。

マイクロフォーサーズを使う中で単焦点レンズの恐ろしさを知りました

その日の撮る楽しみを十分に堪能できる。

そんな心の軽さまで実現してくれるのです。

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