コンパクトさが光るマイクロフォーサーズ|PENはSNS投稿スナップに最適

PENが氣になるけどどんな風に使えば良いのだろうか。

PENとOMの一眼レフの購入に迷っていて、自分に合ったカメラはどっちだろうか。

スマホからPENに乗り換えようと思うけどSNSは使いやすいのだろうか。

PENに合うレンズは実際のところどうなんだろうか。

こんな悩みを抱えていないでしょうか。

本記事ではPENの使い方について具体的にお伝えします。

最後まで読んでいただくとPENの本当の姿が見えてきます。

本記事の内容

  • PENの位置づけが理解できる
  • PENの使い方を把握できる
  • PENに似合うレンズを決めることができる
目次

一眼レフとPENの違い

OM SYSTEMのカメラには一眼レフタイプのカメラとPENのようなコンパクトタイプがあります。

どちらもセンサーサイズがマイクロフォーサーズと同じですが一体何が違うのでしょうか。

一眼レフタイプはファインダーをしっかりのぞいて撮影。

一方でPENはモニターを見ながらパシャリ。

PENには以前、PEN-Fというファインダー内臓のカメラがありましたが、

現行販売機種はE-P7一択。

PEN E-P7

現行機種:PEN E-P7

PEN E-P7背景

スタイリッシュなデザインが人気

これはモニター撮影に限定されます。

モニターはスマホと同じような仕様なのでほとんどの撮影には困りません。

ただし夏のカンカン照りはモニターが暗くなる影響で、

映像をハッキリと確認することが難しくなります。

暑いの嫌い!

皆んな撮らない季節だから逆に良い作品が生まることも

一方、一眼レフタイプは基本ファインダーを覗きながらの撮影となります。

ファインダーは外光から閉ざされた環境にあるため、

周りの明るさに影響を受けることがありません。

そのため野外での撮影に適しています。

OM-D E-M10 Mark IV

OM-D E-M10 Mark IV(機能はPEN E-P7と同等)

OM-D E-M10 Mark IV背景

ファインダーにはしっかりと被写体を見つめ、

構図など余裕を持って設定することが可能なので撮影に集中できます。

そのため風景など被写体と向き合う撮影スタイルなら一眼レフタイプの選択は正解です。

被写体と向き合うなら一眼タイプは最適

一方でモニターを使うPENは街中で見つけた興味ある被写体を軽快に撮影。

ファンダーが無い分氣楽にシャッターを切り続けることが可能です。

スナップには瞬間瞬間の切り取りが必要なことから、

ファインダーをのぞくタイムラグがもったいないと感じます。

ここぞという瞬間を狙ってパシャリとシャッターを切る行為はモニター撮影が有効です。

瞬間を狙うならノーファインダー撮影

また自撮りもモニターを見ながらの撮影となるためPENは即興的な撮影向きです。

片手で氣楽に撮影

PENは一眼レフカメラとは形状が異なります。

手持ち撮影は片手が基本。

コンパクトカメラのような小さなカメラなので両手を使う仕様になっていません。

もちろん両手で撮ることも可能ですがその場合は左手親指をカメラの右側に、

人差し指をカメラ底部に添えるスタイルとなります。

両手でガッチリ撮影すれば手ブレもほとんど発生しない利点があります。

しかし瞬時に見つけた被写体を撮影するなら右手のグリップだけを利用。

こちらは少しホールディングが甘くなりますがこだわりの作品が出来上がることも。

近接映像は迫力が違う

右手を伸ばす格好になるのでカメラが被写体に寄りやすくなり迫力ある映像も可能に。

この撮影方法はお祭りなど写真をもろともしない被写体には有効です。

一方で手を伸ばす撮影スタイルは片手グリップだけに頼ることになり、

手ブレの発生率は一氣に上がります。

PEN E-P7は5軸4.5段のボディ内手ぶれ補正が組み込まれており安心感は大きいですが、

身体から離せば離すほどカメラブレが生じる確率は一氣に上昇。

そんなときはできるだけISO上限(最大6400程度が限界)を上げておきましょう。

ISOが1万を超えるとノイズが目立つ

ただし手ブレの写真全てが作品的に良くないということではなく、

適度な手ブレの写真にも躍動感をヒシヒシと感じる作品が出来上がることもあります。

このような写真は一眼レフタイプではまず撮れない作品。

PENを使えば圧倒的に面白い写真を作り上げることも可能です。

興味を引く写真の好条件として寄る撮影というものがあります。

寄りの写真1

広角レンズは状況が伝えやすい

寄りの写真2

広角は望遠より迫力が増す

ブレ写真でも躍動感が伝わる

それは被写体を大きく写し込むというものです。

大きく写し込むだけなら望遠を使ってファインダー一杯に被写体を入れれば良いのでは。

そんな声も聞こえてきそうですが、望遠の寄りと広角の寄りとでは全く効果が違います。

周りを入れつつ大きく被写体を取り込むから迫力が増す

望遠の寄りは悪く言えばただ単にレンズで大きく被写体を写し込んだだけですが、

広角の寄りは被写体の大きさが誇張されたように映り込みます。

広角レンズは周りの環境も映し込むため状況をしっかりととらえることが出来ます。

PEN E-P7の実力と本音を語ります

広角レンズにはデフォルメという効果があります。

これは近いものはより大きく、遠くなれば大きさが加速的に小さくなるというものです。

デフォルメは望遠系レンズにはない圧倒的な迫力を写し込めます。

写真的な迫力は望遠で切り取ったものよりも広角で迫った写真のほうが、

観る側に強いインパクトを与える効果が高くなります。

PENは広角レンズを使った寄り写真の効果を得やすい撮影スタイルの利があります。

撮影を意識させない存在

ここに一眼レフがあるとします。

いかにも「カメラ持ってます」を誇示するような状況。

大勢の人々が歩く中、カメラを持ってファインダーを覗いていたらどうでしょう。

街を行き交う人々はカメラを見ながら何か撮影していることにすぐに氣づきます。

大き目のカメラを使ってレンズを向けようものなら周りは写されないよう避けるでしょう。

それはカメラの存在が大きく目立ってしまうので、

多くの人々は撮影者に近寄らないよう警戒感を抱くからです。

すぐ見つかっちゃうんだ

パンダが撮ってたら誰もがビックリするよ

一方でスマホで撮影していたならどうでしょう。

基本的に撮られている人は自分にカメラを向けられている感覚すら受けません。

それはスマホがカメラ機能だけにとどまらないことが大きな要因なのですが、

それ以上にスマホが持つカメラ機能を人々が意識しないからです。

つまり「カメラ=撮影行為」という構図はカメラの存在に対して抱くのであり、

カメラの存在が大きければ大きいほど撮影されるかもしれないという意識を高めます。

一方でスマホ=撮影行為という構図は直結しません。

スマホにカメラ機能が搭載されていることは誰しもが認識していても、

撮影されるかもしれないという意識には至らないのです。

なぜならスマホを使用している側がすでに撮った写真を確認しているのか、

はたまた何やら別のアプリを操作しているのか動作が見えないためです。

街中でスマホ撮影していても氣にならないよね

仮に撮られたとしても撮られた側はあまり氣にする様子を見せません。

撮られていることを意識しないことは、コンパクトカメラにも言えることです。

コンパクトカメラはカメラでありながらスマホに近い存在です。

カメラという形状をしているのになぜか人々はカメラを意識しません。

つまりカメラの大きさと撮影されるという意識の大きさは比例するのです。

また一眼レフの形状は目立つため周辺にカメラの存在を意識させます。

スマホ使ったら見つからない?

パンダは無理

スナップでは撮影されているという意識を持たれないことが重要な課題となります。

PENは一眼レフカメラと違いコンパクトカメラの要素が多分にあります。

これは機能的なものではなくPENというカメラそのものの形にあります。

スマホ含め四角い形状は不思議と人々に撮られている感覚を抱かせません。

また撮られたとしてもあまり氣にする様子も伺えません。

撮影者にとっての意識されないことは、自然な動きを写真に収める絶好の機会なのです。

飽きのこないデザイン

モノを選ぶ時デザインか機能か迷うことはないでしょうか。

洋服でも自動車でも同じようなものでどちらを優先しても問題ありません。

ただデザイン的に優れたモノはいつ見ても飽きが来ず使う喜びが持続します。

一方で機能は新製品が登場した時点で過去形となるため経年的老朽は避けられません。

PENはデザイン的にレトロ感が表現され持つ喜びを与えてくれる逸品です。

2016年に発売されたPEN-Fは名機中の名機といわれ、

すでに10年近く経っていますが古さを感じさせません。

これはライカととても似ています。

すでに1世紀近く経とうとしている1954年発売のLEICA M3などは今でも通じるデザイン。

良いデザインは歴史を超える

ただしデジタルカメラは電子機能が命なので最新機でも必ず古びていきます。

そうは言ってもデジタルカメラはフィルムに追いつけ追い越せを20年以上突き進み、

機能向上は平衡化しており頭打ちの状態になってきています。

加速的な機能向上のお陰で2010年以降に作られた製品でも機能的古さを感じさせません。

現行のPEN E-P7はフィルムカメラのような外観を持ちつつノスタルジックな氣分を喚起し、

デジタルカメラでありながらアナログ感を楽しむことができるスグレモノ。

PEN E-P7もそのうち名機と呼ばれる存在へと昇華する可能性を秘めています。

アジア圏で爆発的人気

このところPEN E-P7はアジア圏で爆発的人気を博しています。

理由はおしゃれなレトロカメラというデザインもさながら、

持ち運びがとても氣軽で撮影スタイルも様になるなどのクールな印象が受けた結果ともいわれています。

デジタルカメラ市場は今やメーカーの高級志向が顕著となり20万円超えの機種がズラリ。

逆に10万円台のカメラは減少傾向でライトユーザーがカンタンに購入できなくなってきています。

その点PEN E-P7は比較的安価でオシャレ感を維持しながら軽快に撮影できることで人々を魅了しています。

2024年8月中旬まで急激な需要による部品調達の影響で販売停止にまで追い込まれたPEN E-P7。

え、もう中古品しか買えないの・・

ようやく販売再開したけどいつまで続くかわからない

ようやく販売再開に至った状況にありますが、今後どうなるかは不透明。

新品で購入できるチャンスがある現在。

PENが少しでも氣になる方は早々と買っておいても損はしないでしょう。

無線の連携でSNSが容易に

PENを使う撮影者には脱スマホを目指すユーザーも居るはず。

ここにはスマホにはないエモい写真を投稿したい想いがあるのかもしれません。

カメラを利用するとデータ保管はSDなどのカード類ですが、

お氣に入りの写真をSNSにアップするにはパソコンを立ち上げなど面倒な作業が必要。

スマホアプリとカメラの接続設定で映像送信が可能に

写真転送を利用すれば即座にPENの映像が転送できる

SNSは新鮮味が命と感じているから写真は速やかにアップしたい。

PENにはそんな想いが現実化可能です。

スマホ専用アプリとカメラが通信可能なので、

リアルタイムで高画質映像がSNSに投稿できる

撮りたてのホカホカの写真をSNSにアップというスゴ技もラクラクです。

高画質を求めながらSNSでばえる写真を観てもらえるのですから一石二鳥とはこのことです。

小さいは正義

小さいカメラは被写体(特に人物)に安心感を与えるだけでなく、

撮影者にとっても氣楽に撮影できるメリットが大きいため撮影枚数が増えます。

撮影枚数が増えると良い作品を撮影できるタイミングも上昇。

コンテストで上位入賞も狙えます。

写真家の森山大道さんは撮影と作品の関係について以下のように述べています。

森山大道 路上スナップのススメより(森山大道・仲本剛著)
カメラだから、ちょっとしたセンスがあれば、それらしい絵は撮れてしまうんだよ。
でも、それらしいもんばっかり幾ら撮ったところで、自覚はなかなか生じない。
だから、とにかく僕は、「何でも良く見てすべて写せ」と教えてきた。
まず量を撮らないと見えてこない。少なくとも路上の写真はね。

森山大道さんはRICOHのGRを用いていますが小型軽量ならPENも同じ。

PENはスナップ撮影を楽しくするだけでなくレンズ交換ができるスグレモノ。

PENと交換レンズがあれば街撮影はこれで完結。

PEN E-P7に搭載のモノクロプロファイルを使用

PENにはそんな魅力(魔力)が潜んでいるのです。

大量に撮った写真から良い作品を選び出し公開する。

PENはSNSばえする映像を作り出すだけでなく、

大伸ばしプリントにも対応できる作品の創作にも向いているから面白いのです。

PENに似合うレンズ

PENは小さくてコンパクト。

コンパクトさを売りにするカメラPENは街中で軽快に撮影できる相棒。

裏を返せば軽快さを売りにするカメラに望遠レンズは重くて似合わない、

そんな風に言い換えることも出来ます。

軽快さを売りにしたカメラには広角から標準系のレンズが最適。

パンケーキレンズは1本でさまざまな画角が狙えるだけに利点も大きいと言えるでしょう。

もちろん単焦点レンズも良く似合い、F1.8クラスならコンパクトなレンズが勢揃い。

ズームレンズは一眼レフ型カメラには重宝しますが、

コンパクトなカメラに取り付けると無骨で違和感を感じてしまいます。

小さなカメラと短いレンズはバランスもよく撮影スタイルもサマになります。

おすすめレンズ(1)M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

電動ズームかつパンケーキとして広範囲な画角を持つものは唯一このレンズくらいでしょう。

7群8枚構成、そのうち5枚に高級硝材を使用。

非球面3枚、高屈折1枚そしてED1枚。

M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ

非常に魅力的な価格的と贅沢な素材を使用した作りは見事です。

描写性能ですが、標準側でやや周辺光量が落ちる傾向に。

大きいレンズなら同じ高級硝材を用いても全体的な設計に無理が生じないため、

高解像度の実現と適切な収差補正が行えます。

一方良い硝材を使用したとしてもパンケーキという制限のある設計には収差がつきもの。

小型化を優先した影響で解像度は決して良いとは言えませんが、

実写でみる限り不都合な映りが確認されるほどではありませんでした。

マイクロフォーサーズで唯一のパンケーキズームレンズをどう見るか?!

同じZUIKOレンズながらPROレンズのような素晴らしい写りを期待するより、

絞り値を5.6や8程度に固定し及第点の画像を求めることが懸命です。

またボケ味を楽しむと言うよりパンフォーカスに徹する使い方が有利。

むしろコンパクトな設計を実現したこと、

小さなカメラとのバランスの良さを実現したことにエールを送ります。

他方、電動レンズは手動式に比べズームの感覚がわかりにくく、

手動式に比べ故障リスクが氣になるところ。

万一トラブルが生じレンズが稼働しなくなれば撮影自体続行できない可能性も。

そこで提案したいのは保険レンズ1本持ち歩くことです。

広角系単焦点は万能なので、そっとカバンに忍ばせておけば安心感がグッと上がります。

おすすめレンズは同じくパンケーキタイプの単焦点レンズ。

フルサイズ換算28mmの画角が好みならLUMIX G 14mm F2.5 IIもしくはLEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7。

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.Ⅱ
生産終了で希少価値が非常に高い

LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.

LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH.
絞りがレンズに装着され大変便利

同じく35mmの画角が好みならM.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8もしくはLUMIX G 20mm F1.7 II。

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
スナップ撮影の王様的画角

LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.

LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.
超コンパクトさと便利な画角が魅力

このあたりは小型軽量で写りに満足できる描写を約束してくれます。

LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.Ⅱ
ヤマダ電機
ビックカメラ

おすすめレンズ(2)LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH.

このレンズはM.Z. D. ED 14-42mm F3.5-5.6 EZのように広い望遠域を網羅しませんが、

12mmという広い画角を撮影できる点で優位性は上がります。

同時に手動ズームという故障リスクを排除し安心感を与えてくれます。

LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH.:レンズ構成

5群8枚構成ながら非球面レンズ3枚、EDレンズ1枚と高級硝材を贅沢にも使用。

キットレンズとして販売されている製品ですがその映りは及第点で悪くないレベル。

望遠側が32mm(フルサイズ換算64mm)とやや物足りなさを感じさせるものの、

スナップ撮影の多くは標準画角より広角側なので十分にも思えます。

むしろ多くの汎用ズームレンズが14mm始まりであったところを、

広角側12mm始まりとより広角域を広げたところに購入価値アリと称したいもの。

レンズ内手ぶれ補正搭載でDC-G100に有利

コンパクトながらレンズ内手ぶれ補正を搭載している点も見逃せません。

プラスチックマウントという点ではややチープさは隠しきれませんが、

小さなカメラ(GF、GM、GX系)との相性は良く手ぶれ補正も良好に働くのでありがたい存在。

M.Z. D. ED 14-42mm F3.5-5.6 EZが金属マウント採用でどちらを選ぶか悩ましいところ。

どちらを選ぶかはお氣に入りの画角が広角側か望遠側かで決まると言っても過言ではないでしょう。

LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH.
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